好ゲームとなったリバプールvsチェルシー

グループリーグにして、
屈指の好カードとなった一戦である。

スタメン

リバプールの布陣は4−2−3−1。
GKはレイナ、
DFは左からトラオレ、ヒーピア、キャラガー、フィナン、
MFはボランチシャビ・アロンソとハマン、
その前にルイス・ガルシア、ジェラード、シセ、
FWがクラウチであった。
またチェルシーはいつもの4−3−3。
中盤以下はフルメンバーで、
FWは左からロッベンドログバ、ダフとなっていた。

試合の流れ

今日は多くの方が見たと思われるので、非常に簡単に。
 
序盤から、ホームのリバプールが積極的な攻めを見せる。
中盤でのパス回しと
CFクラウチをターゲットとしたフィードとを織り交ぜ、
チェルシーゴールに迫る。
これに対しチェルシーも早い囲い込みで対応。
なかなかゴールへ近づけさせない。
 
試合は全体を通じて
中盤での激しい攻防が随所に見られ、
両チームともに集中したゲーム運びをしていた。
また好守の切り替えも早く、
0−0というスコアではあるものの
見所の多い、非常に内容の締まったゲームとなった。

マン・オブ・ザ・マッチ

クラウチ
→後半はやや消えてしまうも、リバプールの確かな攻撃の軸となった。

総括

「試合の流れ」でも述べたとおり、
非常に引き締まった好ゲームであった。
特に中盤での激しく、早さのある攻防は見もので、
まるで決勝トーナメントのような緊張感が伝わってきた。
 
それではそれぞれのチームについてコメントを。
まずはホームのリバプール
なんといっても、
テリーとリカルド・カルバーリョというCBに対して
クラウチがここまでやれることを示したのは大きな収穫であった。
前線での確かなターゲットとなっていたし、
序盤、攻撃のリズムを作り出したのは彼といっても過言ではあるまい。
ただ、そこからが崩せなかった。
4−2−3−1というフォーメーション上、
1人でも相手を切り裂いていけるサイドアタッカーが欲しかったが
それに当たる人がいなかったこともあり
サイドからの攻撃はあまりうまく行っていなかった。
とはいえこれはチェルシーが守備的に戦っていたことを考えると、
致し方のないことなのかもしれない。
それほどにチェルシーの壁は厚かった。
守備面に関しても、
チェルシーのサイド攻撃をうまく抑えていた。
サイドへの守備に関していえば、
CL第1節のベティス戦よりもうまく対応できていたように思える。
相手が攻撃にあまり人数をかけてこなかったこともあるが、
改めてベティスサイドアタッカー
ホアキンの突破力の高さを思い知らされた。
リバプールはホームであっただけにできれば勝ちたかっただろうが、
相手が相手だけに引き分けでもよしとすべきであろう。
 
対するチェルシー
実は今シーズンになって
1試合を通して見たのは初めてであったのだが、
守備の堅さには驚かされた。
特にエッシェンの加入は大きい。
実はこの試合のマン・オブ・ザ・マッチにしようかと思ったほどで、
彼の衰えを知らない運動量、当たりの強さ、プレスの早さには恐れ入った。
チェルシーは実にいい買い物をしたものだ。
今までは50億という数字に少々疑問を持っていたのだが、
一目見て納得させられてしまった。
ただでさえ、ディフェンスの鬼マケレレがいるのに、
これではまるで12人で戦っているかのようである。
守備に関していえばもうひとつ、
囲い込みの早さにも驚かされた。
気が付くと3人、4人で囲んでいる。
そんな場面が多々見られた。
あれならば、リーグを7試合で失点1なのもうなずける。
一方の攻撃であるが、
この日はアウェイということもあり無理をしていないようだった。
中盤の選手はほとんど上がってこず、
前線の3人にお任せという場面も多々。
だが、まずは無失点、という狙いであるのならば
これでいいのだろう。
そんな印象を受けた。
 
このグループは、前節のベティスvsリバプールに続き見てきたのだが、
やはりイングランド勢の力が抜けている。
この両チームがグループ1位の座をめぐって
最終節でもう一度、好ゲームを見せてくれることに期待したい。