先行き不安な日本代表


勝負を重視しているといわれるこの試合。
そうはいっても、内容重視で見て行きたい。

スタメン

フォーメーションは3−5−2。
FW:高原、柳沢
MF:  中村
   サントス、駒野
   中田英寿、稲本
DF:中澤、宮本、田中
GK:川口

前半

・ダブルボランチとはいえ、ヒデはやや高めのポジション。
 稲本のワンボランチといってもいいくらい。
・FKから高原がヘディングシュート。
 あれを決めきれないと世界レベルでの戦いは勝てない。
 まして足元が下手な高原だけに、せめてヘディングは決めて欲しい。
アンゴラDF、マークが甘い。
 例:FWへのくさびが簡単に入る。
   ゴール前で日本の選手が空くときもある。
アンゴラ、20分くらいからやっと体が動くように。
 とはいえ、アフリカ勢特有のスバ抜けた身体能力は見られず。
 ホームでやっていること、日本のほうが圧倒的にコンディションがいいことを思うと
 勝たなければならない試合。
・高原がまたチャンスをはずす。やはり足元は下手。
 といってもあれは決めてもらいたい。
アンゴラSB、かなり中に絞っている。
 それだけに両サイドをうまく使いたい。
アンゴラ、カウンターにも鋭さを感じず。
 やはり主力の欠場は大きいのか。
 正直、今日のアンゴラはワールドカップ本戦のレベル以下。
・相手は日本の攻撃時、前に2人しか残していないのだから
 両サイドはもっと思い切ってあがるべき。
 特にアンゴラは中を固めている分、両サイドが大きく空いているのだから、
 彼らの上がりは絶対に必要だし、効果的なのは間違いなし。
・前半は終始日本ペースだったのに、結局無得点で終わってしまう。
 情けない。猛省してもらいたい。

ハーフタイム

後半に向けて

両サイドをより積極的に使うよう指示してもらいたい。

代表ユニフォームについて

字体や数字の位置などは先日のスペイン戦で確認していたのでいいとして、
ユニフォームのデザインは写真で見たよりはずっと良かった。
ただ、国旗が襟元にひっそりと付けられているのはやや残念。
せめて袖にしてほしかった。

後半

アンゴラが鋭いミドル。
 気が付けば、またバイタルエリアを空けてしまっていた。
アンゴラ、守備でしっかり付くように。
 そのため、日本が前半のようなパス回しができなくなりアンゴラペースとなる。
 点が取りにくくなったのは間違いなし。
 チャンスを生かしきれないからこんなことになる。
・実質的に1ボランチなので、ミドルレンジが空いてしまうことが多い。
 サイドが絞るなり前が下がってくるなりのヘルプがないといつかやられる。
 世界レベルなら、確実にやられる。
・後半20分、田中out松井in。これで4バックに変更。
 テレビなので分かりにくいが、おそらく中盤はダイヤモンド型。
 そもそも、「小笠原がいないので3バックでやる」ということに疑問。
 松井で小笠原の代わりはできないのか?
 ワールドカップ直前で同じような状況になっても、やはり急造の3バックで戦うのか?
 ジーコの本音としては
 「松井はWCのメンバーに選ばないつもりなので、
  それならば選ぶ予定の田中に少しでも経験を積ませたい。」
 というだけだと思う。
・4−4−2になり日本の流れに。
 というのも、日本の3−5−2は実際のところ5−3−2になってしまい
 さらにはサイドが中に絞ったり、前がフォロー下がったりがあまりないので、
 中盤が薄くなってしまう状況に。
 反面、4−4−2のほうが中盤を厚くできるため、
 今日のような中での攻撃を重視してくる相手には特に効果的。
・後半34分、高原out大黒in。
・後半35分、稲本out阿部in。
・残り時間が少なくなる中、
 チームとして勝ちたいのか、負けたくないのか、それが曖昧。
 全体の意思統一が感じられないから、チームとしての動きも曖昧になる。
・後半44分、松井ゴール。
 状況は、やはり逆サイドを大きく使った展開。
 サイドを大きく振られたアンゴラは、中のマークが甘くなっていた。
・そのまま試合は終了。

マン・オブ・ザ・マッチ

松井
→後半途中から入り、積極的なプレーで流れを日本に引き戻す。
 ゴールの場面は、
 決めたこともさることながら、あの位置にしっかりいたことを評価したい。

総括

今回は総括も簡潔に。

攻撃面

決めるべくところを決めきれない。
だから勝って当然の試合で、あそこまでの苦戦を強いられてしまった。
WCを考えると、あの程度の相手にはただ勝つだけでなく
得失点差も考えて、一点でも多く取っておきたいところ。
今日はなにもかかっていない試合だったから終盤になっても焦りが出てこなかったが、
あそこまでもつれたら、通常は平常心で戦えまい。

守備面

あれだけバイタルエリア(PA前のスペース)を空けてしまうと
ミドルでやられてしまうのは必至。
結局、「世界を相手」などと掲げておきながら、
展開していたサッカーはアジアでのそれとまったく変わらず。
今日の結果を持って、3−5−2では戦えない、との認識を持ってもらいたい。

今後へ向けて

今日の試合は何をしたかったのだろう?
どういう課題を持って望み、それに対してどういう結果が出たのか。
今日の戦いぶりを見ただけでは、残念ながらそのメッセージは伝わってこなかった。
せっかく選手を集めたのに今後への方向性を打ち出せないで終わってしまった。
そんな印象がぬぐいきれない。
 
もう代表に残された時間は少ない。
本当にそれが分かっていたのだろうか。
このままずるずる行ってしまうと、また98フランスのように、
「よく頑張った。相手が強かったんだからしょうがない。」
だなんていう情けない結果に終わってしまう気がしてならない。
ワールドカップで求められるもの。
それは「善戦すること」ではない。
内容はともかくとして、「勝利すること」がすべてなのだ。
ただし、そのための過程として
現在求められているものは「いい試合内容」。
だからこそこうやって、内容に突っ込んで話をしているのである。
その点は誤解のないように願いたい。
 
いい試合内容…。
自分で言っておきながら、その響きに愕然としてしまった。
というのも、今日の試合にはあまりにも不適当な言葉だから。
たしかにJリーグは終盤戦であり、
Jリーガーは疲れていたというエクスキューズがあるかもしれない。
でも、前目の選手は欧州組が多かったわけで。
 
疲れているせいがあるのだろう。
また、パソコンに打ち込みながらの試合観戦であったからであろう。
いまいちまとまりのない文章になってしまった。
もしかしたら
この「まとまりのなさ」という言葉が今日の試合にぴったりだったのかもしれない。
などと逃げとも思われる表現で今日のレポは終わりにしたいと思う。
我ながら今日のレポは、かなり拙いものになってしまった。