ワールドカップ抽選会のトリックをあばく!

今朝起きたのは12時。
さらにはその後、
録画しておいたスカパーを始めから(午前1時放送分から)見ていたので、
こんな時間になってしまいました。
今回の情報シャットアウトは、
ネットはおろかテレビすらつけられない状態だったので非常にきつかったです。
気づけば、ほぼ12時間遅れで一人盛り上がっていました。
 
さてそんな前置きはさておき、組み合わせの話に。
まずは今日すでに何度も見ているであろうこちらから。

グループA:ドイツ、コスタリカポーランドエクアドル
グループB:イングランドパラグアイトリニダード・トバゴスウェーデン
グループC:アルゼンチン、コートジボワールセルビア・モンテネグロ、オランダ
グループD:メキシコ、イラン、アンゴラポルトガル
グループE:イタリア、ガーナ、アメリカ、チェコ
グループF:ブラジル、クロアチア、オーストラリア、日本
グループG:フランス、スイス、韓国、トーゴ
グループH:スペイン、ウクライナチュニジアサウジアラビア

抽選の際は、
引かれた順番や抽選がひとつひとつ進むにつれて思ったことをメモっていきました。
いつも見ているブログをぐるりと読ませてもらうと
各グループについてのコメントが多く書かれていたので、
僕は違った視点ということで、抽選会の流れを追いながら振り返ってみたいと思います。
感覚的には、いつもの「試合の流れ」を「抽選会の流れ」に変えたイメージで。
なお、流れを書いているうちに
いくつかのトリックに気づいたので随時指摘していきます。
もちろんトリックとはドイツに有利に働くもの。
それに注目して読んでもらえるといいかもしれません。
では「抽選会の流れ」へ。

第1ポット

(ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、イングランド、イタリア、フランス、スペイン)

抽選を前に

ドイツとブラジルがそれぞれAとFに行くことは事前に決定済み。
なおブラジルがFに回されたのは、
ドイツとブラジルが共に1位で予選を突破した場合、
決勝まで当たることがないから。
さらにそれならHでもよかったはずなのだが、
日程的に比較的に楽なFに回されたと勝手に推測。
さらにF-1はすべて大会場で行われていることになっていました。
ここで…、

トリックその1!

ブラジルをF組に回すことは、1年以上前に仕組まれていたことに。
ドイツも大したものです。
というわけで、残った6ヶ国が引かれた順でBからHへ。

抽選

順番に引かれていき、以下のようになりました。

グループA:ドイツ
グループB:イングランド
グループC:アルゼンチン
グループD:メキシコ
グループE:イタリア
グループF:ブラジル
グループG:フランス
グループH:スペイン

抽選を終わって

フランスは、日程的に厳しいグループGへ。
ジダンを始めとしたベテラン勢が多いことを考えると
優勝はかなり遠のく。(そもそも優勝候補とは思っていないけれど。)
反面、それ以外はそこまで大きな影響はなし。
そして静かに第1ポットの抽選が終了。

第2ポット

(コートジボアール、ガーナ、チュニジアトーゴアンゴラパラグアイエクアドル、オーストラリア)

抽選を前に

アフリカ・南米・オセアニア勢が揃う第2ポット。
強敵は、コートジボアール、ガーナ、パラグアイといったところ。
それを踏まえて抽選へ。
なお、南米以外が出たら即アルゼンチン、ブラジルの組へ行き、
それ以外の国ならAから順に、
という仕組みになっていました。

トリックその2!

何気なく以上のように説明されたのですが、
こう決めることによりドイツがアフリカ勢と当たる確率は低くなっていたのです。
というのも、アルゼンチン・ブラジルのガードがあったのですから。
逆に、南米・オセアニア勢と当たる可能性は高くなっていました。
巧妙に仕組まれたトリックですね。
さて、これを踏まえて抽選へ。

抽選

?エクアドル→南米なので、グループAへ。
 これでドイツはアフリカ勢と当たることを回避。
?コートジボアール→南米ではないのでグループCへ。
 アルゼンチンが、ドイツガードの犠牲者となる。
 欧州勢のポット3を前にして、早くもアルゼンチンに死のグループ行きの気配が漂う。
?パラグアイ→南米なのでグループBへ。
ここで南米勢が出揃ったので、後はDから順に割り振られる。
ポット2を終わっての結果は以下の通り。

グループA:ドイツ、エクアドル
グループB:イングランドパラグアイ
グループC:アルゼンチン、コートジボワール
グループD:メキシコ、アンゴラ
グループE:イタリア、ガーナ
グループF:ブラジル、オーストラリア
グループG:フランス、トーゴ
グループH:スペイン、チュニジア

抽選を終わって

強敵のコートジボアール、ガーナ、パラグアイはグループB、C、Eへ。
逆に比較的楽なエクアドル、オーストラリア、チュニジアはグループA、F、Hへ。
早くもシード国の命運が分かれつつある。

第3ポッド

(オランダ、チェコポルトガルスウェーデンウクライナクロアチア、スイス、ポーランド)

抽選を前に

注目の第3ポッド。
強敵はずば抜けてオランダ。
チェコポルトガルスウェーデンまではできれば避けたいところ。
なおここは特別ルールなし。
引いた順番にAからHへと振り分けられる。
そうはいいながらも、オランダとポーランドでは雲泥の差。
皆の注目が、抽選者ペレの手に集まる。
なおここまでを整理しておくと、
厳しいグループがB、C、E、
楽なグループがA、D、F、H。

抽選

A:ポーランド(!)
 またしてもドイツに幸運が。ここはルール上のトリックがないにしても怪しすぎる。
 ポーランドのボールだけ温めておいたのでは?と思ってしまうほど。
B:スウェーデン
 グループBが厳しくなること確定。オランダやチェコでなかっただけマシと見るべきか。
 それにしてもまたですね、エリクソンさん。
C:オランダ(!!!!!)
 思わず、「キターーーーー!」
 寄りによってここにオランダが来るとは!
 死のグループ行き決定。
 アルゼンチンは2大会連続で開催国シードのえじきに。
 いくらなんでもかわいそすぎる…。
 なお、会場のざわめきはこのときが一番大きかったです。
D:ポルトガル
 これでグループDの易しさがやや中和。
 バランスの取れたグループになってきた。
E:チェコ(!!!)
 またしても厳しいところに厳しいチームが入る。
 ポット4次第ではデンジャラスに。
この時点で残りはウクライナクロアチア、スイスに。
どこがどこに入ろうと大差なし。
というわけで第3ポッドが終わった時点での組み分けを。

グループA:ドイツ、ポーランドエクアドル
グループB:イングランドパラグアイスウェーデン
グループC:アルゼンチン、コートジボワール、オランダ
グループD:メキシコ、アンゴラポルトガル
グループE:イタリア、ガーナ、チェコ
グループF:ブラジル、クロアチア、オーストラリア
グループG:フランス、スイス、トーゴ
グループH:スペイン、ウクライナチュニジア

抽選を終わって

A→楽
B→厳しい
C→非常に厳しい
D→普通
E→厳しい
F→普通
G→普通
H→普通
こう並べて見ると、Aだけダントツで楽なのは明らか。
逆にCはあまりにも酷。
B、Eも気が抜けない。
そして抽選は日本も入っている第4ポッドへ。

第4ポッド

(アメリカ、コスタリカトリニダード・トバコセルビア・モンテネグロ、日本、韓国、イラン、サウジアラビア)
アメリカの存在がぬきんでている。
まさにジョーカー。
また、セルビア・モンテネグロも不気味。
さてまたここで…

トリックその3!

セルビア・モンテネグロは欧州勢であり
欧州勢は1グループ2ヶ国までなので、
行き先はブラジル・アルゼンチン・メキシコのいずれかに。
ドイツは欧州勢であることをいいことに、
またしても危ないカードを引かなくて済む。

抽選

まずはセルビア・モンテネグロから。
この危ないカードを引くのはどこか?
スーパーモデルの引き当てた国は…、
なんとアルゼンチン!!!!!!!
いくらなんでも、それはやりすぎじゃないですか〜。
綺麗な顔をして恐ろしいことをするなぁ。
ということで、
グループCはほぼ各ポッドの最強チームを集めた状態に。。。
前回大会の抽選会で、
グループFがアルゼンチン、イングランドスウェーデンとなっていて
4ヶ国目が
「ナイジェリア!」
となった場面を思わず思い出してしまいました。
 
気を取り直して話を先に。
残すジョーカーはアメリカ。
なお北中米勢同士が重なってしまうことを避けるため、
アジア勢が出たらすぐにメキシコのグループに入れる、
ということで抽選が始まりました。
さすがはメキシコさん。
アジア勢をしっかり引くように仕組むとは、政治力がありますねぇ。
では抽選の状況へ。
 
?コスタリカ
 北中米につきグループAへ。ここでもドイツはアメリカを引かず。
 アメリカを引く確率は1/6とはいえ、ここまでくるとさすがです。
?トリニダード・トバコ
 北中米につきグループBへ。
 これでBは、最悪のアメリカを引く事態はまぬがれる。
 ただ、これでトリニダード・トバコさんは終了。
 お気の毒です。
 また2010年、頑張ってください。
(グループCはセルビア・モンテネグロに決定しているためパス。)
?イラン
 アジアなのですんなりメキシコのグループDへ。
 イランはメキシコとポルトガルにはさまれてしまいましたね。
 こちらもまたお気の毒に。
?アメリ
 ついにジョーカー登場!
 それも厳しめだったグループEに。
 これでCに引き続き、Eも死のグループ行き決定。
 チェコはユーロ本大会、ワールドカップ予選とくじ運に恵まれませんね。
 イタリアもスロースタートなだけに、ユーロの二の舞になってしまうおそれも。
 それとも、94アメリカのようにミラクルを起こすのか?
 
この時点で、最大の山場グループEをしのいだ日本。
残すF、G、Hならば、もうどこでもいいです。
逆に残った国は、日本、韓国、サウジアラビア
大差はないものの、サウジアラビアが一番楽ですね。
とはいえアメリカを避けられて、F、G、Hに入っている各国は安堵したでしょう。
 
?ついに日本登場。
 日本にしてみれば、まぁまぁのところに入ったでしょう。
 韓国が入ったら、ヒディング率いるオーストラリアとの対決がありましたが
 そんなことはこの際、どうでもいいでしょう。
?韓国
 前回大会直前、ジダンを削ったフランスと同じグループに。
 なんという因縁でしょうか。
 こっぴどく叩かれること間違いなしでは?
?残ったサウジアラビア
 これでHはぬる〜いグループとなりました。
最後に改めましてグループ分けを載せておきます。

グループA:ドイツ、コスタリカポーランドエクアドル
グループB:イングランドパラグアイトリニダード・トバゴスウェーデン
グループC:アルゼンチン、コートジボワールセルビア・モンテネグロ、オランダ
グループD:メキシコ、イラン、アンゴラポルトガル
グループE:イタリア、ガーナ、アメリカ、チェコ
グループF:ブラジル、クロアチア、オーストラリア、日本
グループG:フランス、スイス、韓国、トーゴ
グループH:スペイン、ウクライナチュニジアサウジアラビア

この先の各グループについてのコメントは
すでに様々なブログで取り上げられている通りですね。
ただ、そこに行き着くまでの過程には、以上のようなことがあったのです。
 
アルゼンチンが開催国優遇のための犠牲者になることは、
ある程度筋書き通りだったといえるでしょう。
それとメキシコがアメリカを避け、アジア勢と当たることも。
ただ、Eが厳しくなってしまったのは最後にアメリカを引き当ててしまったから。
もしアメリカではなくサウジアラビアであったならば、
ここまで厳しくはなっていません。
 

まとめ

グループによって運不運が大きく分かれてしまった今回の抽選会。
その背景には、
アメリカとサウジアラビアが同じポットに入っているといったように
各ポットを実力本位ではなく
大陸ごとに分けてしまったことが原因になっているといえるでしょう。
チャンピオンズリーグの抽選会を見る限り、
今回の抽選よりも公平な結果になり、なおかつ同大陸が重ならないような方法はあるはず。
次回からはそんな方法になればいいなぁ。
そんな淡い期待を抱いてしまったのでした。
 
終わり。