攻めきれないスペイン代表

スペインの相手はセルビア・モンテネグロ
勝てばグループ首位に躍り出られる大切なホームゲームであった。
しかし、結果は1−1のドロー。
セルビアにまんまと逃げ切られてしまった。
 
スペインは好守に渡り、ずっと同じ問題を抱えている。
 

攻撃

フォーメーションはまさにスペイン型の4−2−3−1。
トップにはフェルナンド・トーレス
2列目は左からビセンテ、ラウル、ホアキン
ボランチはシャビとシャビ・アロンソ
DFは左からデル・オルノマルチェナプジョル、サルガド、
GKはカシージャスであった。
この布陣で、両ウィングはほとんどサイドに張り出したまま。
ボランチも横の関係になることが多く、
中央での組み立てができていなかった。
その上、サイドにボールが行ったときも
SBとのコンビネーションはほとんど見られないため、
単調なドリブル突破ばかりに。
結局連動性は皆無に等しく、個人の力で打開するしかない。
これでガッチリと引いた相手を崩せるのは厳しく、
チャンスらしいチャンスはほとんど作れなかった。
確かに1点取っているが、これはCKからのものであった。
この問題はユーロのときからずっとひきずっているのだが、
依然として解決されていない。
 

守備

スペイン守備陣は、
プジョルカシージャスに代表されるよう、高さに欠ける。
マルチェナや両SBも同じくらいなので、
スピードには対応できてもパワープレーには弱い。
これがこの日も露呈してしまった。
後半から、セルビアが2mの選手を投入してくると、
競り合いでことごとく負ける。
失点も、彼が落としたところからのものだった。
これはそもそもスペインCBが人材不足であるのだから
しょうがないといえばしょうがないのだが、
そこは組織力でカバーしてもらいたい。
ただ攻撃に人数をかけないと崩せないため、
結果として守備に人数をかけられないことも指摘しておきたい。
 

総括

これでますます混戦模様となったグループ7。
すべてのチームを見たわけでないので断言はできないが、
チームの成熟度ではセルビアが1つ抜け出ているのではないだろうか。
スペインはユーロのときに続き、プレーオフに回る可能性が高いだろう。
 
迷走を続けるスペイン。
早すぎるかもしれないが、
今度のW杯ではあまり期待しないほうがいいのかもしれない。