キャラガーを中心に守り抜いたリバプール

ついにCL本戦が開幕。
これから12月まで、熱いグループリーグが繰り広げられる。
 
ここで取り上げるのは、グループGのベティスvsリバプール
このグループはチェルシーが一歩抜け出ている観があるため、
この2チームが2位争いをするものと見られている。
それだけにいきなり興味深い試合となった。

スタメン

ベティス

エドゥを欠く以外、レギュラーメンバーで、
布陣はスペインチームに典型的な4−2−3−1。
注目は右サイドのホアキン

リバプール

週末にユナイテッド戦を控えているため、
この日はジェラードを始め、主力数人はベンチスタート。
布陣は4−4−2で
トップは長身クラウチ、その下にルイス・ガルシアという形。

試合の流れ

試合開始早々、
いきなりリバプール、シナマ・ポンゴーユのループが決まる。
早くもベティスDF陣の甘さが露呈。
さらに15分にも、ゼンデンのクロスからルイス・ガルシアがゴール。
あっという間に2−0となる。
これで余裕が出たリバプールは、
この後ずっとしっかり引いてのカウンター狙いに。
ボールを奪ってはクラウチに当てる。
これが面白いように決まり、
ベティスはボールポゼッションでは上回るも攻撃にリズムが出ず。
そして試合は後半へ。
 
ベティスは後半頭から動いてきた。
CBを1枚削り、左サイドのシスコを投入。
中盤を厚くし、よりサイド攻撃を生かす布陣にする。
そしてリバプールがこれに対応しきれないうちに、
中央突破から見事なゴールを奪う。
後半は始まったばかり。
この後は攻めるベティスに守るリバプールという展開に。
この頃から、やっとベティスホアキンに生きたパスが配給されるようになり
再三右サイドを切り崩す。
だがベティスは高さで劣るため、
キャラガーを中心とした分厚いリバプール守備陣を崩せない。
その後共に交代枠をフルに活用するも、状況は変わらず。
結局、リバプールが1点差を守りきり勝利。

マン・オブ・ザ・マッチ

リバプールのキャラガー
ベティスの攻勢を最後までしっかり守り抜き、終始安定したプレーを披露した。

総括

この試合、選手のパフォーマンスもさることながら
監督采配に大きな違いを感じた。
ヴェニテスは以前スペインのバレンシアで指揮を採っていたこともあり
ベティスの特徴を痛いほど熟知。
相手サイド攻撃に備えた布陣を始めから敷いていた。
具体的には、両SBの上がりはほぼ皆無でサイドにスペースを与えない。
またベティスDFが高さに弱く寄せが甘いところを突くため、スタメンにクラウチを起用。
いずれも見事に当たる。
後半になると、左SBのトラオレがホアキンにいいようにやられるが、
中さえ固めておけばどうにかなると思っていたのだろうか。
実際そうしていたし、何度となくキャラガーがはねかえしていたが、
リーセをそこにいれておけばより磐石であったろう。
もしかしたら、これもユナイテッド戦をにらんでの起用だったのかもしれない。
いずれにせよ、
ライバルになりうる相手をアウェイで叩けたことは非常に大きいかった。
 
一方のベティス
攻撃は両サイドを大きく使っての速攻が持ち味な反面、
守備にもろさをかかえていたのだが、
そこをうまくやられてしまった。
せめてもの救いは、0−2から1点返せたことか。
次節のチェルシーも守備の堅いチーム。
うすうす感じてはいたのだが、
やはりヨーロッパを舞台とした戦いではまだ厳しいのではなかろうか。
 
激戦といわれていたグループG。
まだ決め付けてしまうのは早いが、
イングランドの2チームがあっさり勝ち抜いてしまうのかもしれない。