ベルギーvsスペイン

両チームともに勝たなければ
予選突破が非常に厳しくなる試合であった。

スタメン

スペインはいつもの4−2−3−1。
メンバーは左からの並びで
FW:フェルナンド・トーレス
MF:ビセンテ、ラウル、ホアキン
   アルベルダ、シャビ
DF:A・ロペス(A・マドリー)、プジョルマルチェナ、ミシェル・サルガド
GK:カシージャス
対するベルギーは4−4−2であった。

試合の流れ

共に勝ちを意識した戦いぶり。
特にホームのベルギーは飛ばし気味に入る。
そのため、まずはベルギーペースに。
スペインは攻撃時2バックになるので、
その裏や両サイドの空いたスペースを突いていく。
あわやという場面を何度か作るも
プジョルの体を張ったプレーやカシージャスのセーブに合い得点に至らず。
次第にペースダウンしていくとともに、
試合の流れもスペインへ。
スペインは中盤でボールが回りだす。
しかし、中で作ることなくサイドのビセンテホアキンに出すため、
サイドをなかなか突破できず。
また、ふたりとも相手を抜いてからでないとクロスを上げないこともあり、
クロスが上がったとしてもすでに中は固められていた。
結局、有効なサイド攻撃を繰り出せないまま前半終了。
 
後半も開始から相変わらず。
10分、耐えかねてスペインのアラゴネス監督が動く。
左サイドにレジェス、右サイドにビジャ(バレンシア)と一気に2枚代え。
この直後の11分、レジェスアーリークロスを出し、
中でF・トーレスが見事なジャンピングボレー!
さらに14分にも左サイドからレジェスが折り返し、再びF・トーレスがシュート!
あっという間に試合を2−0にしてしまった。
そして25分、F・トーレスに代えバラハを投入。
早くも逃げ切りに入る。
試合をゆっくり進めるスペインに対し、
焦りから気合が空回ってしまうベルギー。
前半飛ばしすぎたこともあり押し込むことができず
結局、このまま試合終了。

マン・オブ・ザ・マッチ

フェルナンド・トーレス
→2得点と決定力の高さを見せる。特に1点目のシュートは見事!

総括

スコアだけ見れば、スペインの楽勝とも思える。
だが実際はスペインが攻めあぐねていた観が否めない。
というのも、「試合の流れ」でも触れたとおり
前半はまったくシュートに持っていけなかったし、
2得点ともカウンターからのもの。
相手に引かれてしまうとどうしようもなかった。
これは先月の試合でもそうであったが。
やはり、9試合で5引分けという数字も納得だ。
 
では、どうしてこうも相手を崩せないのか?
それは、両サイドが大きく張り出したまま動かず、
その結果、SBが上がっていくスペースはないし
球の出しどころも限られてしまうからだ。
これを解決するには、サイドの選手が中でもらう動きをしたり、
逆にFWがサイドに流れたりと
ある程度のポジションチェンジが求められる。
またサイドアタッカーも独りで突破を試みるのではなく、
回りを使うことも必要であろう。
そういった意味では、純粋なサイドアタッカーであるよりも
中に入っても仕事が出来る選手を起用したほうがいいと思う。
特にビセンテは怪我をする前ほどのキレが見られなくなってしまったため、
スタメンで使い続けているのは疑問だ。
順当に行けばプレーオフに回るであろうから、
もし試合が見られるのであればサイド選手に注目して見ていただきたい。