チェルシー戦レポート

体調不良のため、しばらく空いてしまいました。
期待していた方すいません。
というわけで大変遅くなりましたが、
チェルシー戦レポを書こうと思います。
なお、まだ体調が完全に戻っておらず頭もいまいち回らない状態。
読みにくい点が多々あろうかと思いますが、予めご了承ください。
 
それと明日、第2戦に向けてのまとめを書く予定です。
自分の中での頭の整理もしておきたいので、おそらく書けると思います。

結果

チェルシー1−2バルセロナ
ゴール:モッタOG(59分)、テリーOG(72分)、エトー(80分)
メンバー
バルセロナ
FW:ロナウジーニョエトー、メッシ
MF:モッタ、デコ、エジミウソン
DF:ファン・ブロンクホルストプジョルマルケス、オレゲー
GK:ビクトル・バルデス
交代:ラーション←モッタ(65分)シルビーニョファン・ブロンクホルスト(69分)イニエスタ←デコ(85分)
チェルシー
FW:ロッベンクレスポジョー・コール
MF:ランパードグジョンセンマケレレ
DF:デル・オルノ、テリー、リカルド・カルバーリョパウロ・フェレイラ
GK:ツェフ
交代:ジェレミ←ジョー・コール(40分)、ドログバクレスポ(45分)、SWP←ロッベン(78分)

戦評

意外と良かった「グラウンド」コンディション

やはりまずはこれから。前日夜通し放水など様々な憶測が飛んでいたが、試合が始まって見ると意外と球が回る。中央は荒れ気味だったものの両サイドの状態はよく、中盤のプレスをきつくし、ウインガーからの攻撃を意図するチェルシーにはかなりの好条件。さすがはホーム。ただ、サイドを使うのはバルサ側も同じこと。メッシが重馬場に弱いわけもなく。むしろ、ロッベンのほうがきつかったのでは?いずれにせよ、ひとまずグラウンド状態によりつまらないゲームになることはなし。これには、好ゲームを期待する者の一人として安心した。

いつもより慎重だったバルセロナの立ち上がり

試合が始まり最も驚いたのは、バルサの両SBがほとんど上がらないこと。もっと言えば、攻撃時のポジションもいつもより低かった。おそらくは昨シーズン、両サイドを痛いほど突かれた教訓からであろう。さらに、ボランチエジミウソンも常に低い位置取り。ディフェンスになっても、前に飛び出してのパスカットもほとんど狙わないし、球さばきも無難にこなしていた。ボランチ+DF陣がこんなにセーフティーファーストでプレーしたのは、今シーズンで初めのことだ。

やはり狙い目だったデル・オルノ

先日も挙げたとおり、バルサにとっての狙い目はデル・オルノだった。彼は元々、攻撃好きな選手。モウリーニョの下でかなり守備力を上げていたが、それにしても相手が悪すぎた。同サイドのランパード、さらにはマケレレのフォローがありはするものの、デコが右サイドに来たこともあり、メッシ&デコ、場合によってはオレゲールまでもが参加する攻撃を止められず。そして結果はあの通り。僕自身あのレッドは厳しかったと思うが、それまでに何度かメッシを削っていたのは紛れもない事実。そこまでの心象の悪さがレッドにつながってしまったのだと思う。ただ、これを機にチェルシーの守備は逆に締まる。

効いていたパウロ・フェレイラ

デル・オルノの退場により、右SBだったパウロ・フェレイラが左へ。右にはジェレミが入る。これにより、チェルシーの左サイドに蓋をされてしまった。パウロ・フェレイラ個人の守備力はもちろん、周りと連動しながらの守備も効いていた。これでバルサは行き詰る。前半残り時間が少ないこともあり、お互い失点しないようなプレーで後半へ。

攻めてきたチェルシー

後半に入ると、立ち上がりから10人のチェルシーが攻めに出てきた。特に、この日(チェルシーが)手玉にとっていたオレゲールを狙い、ロッベンドログバが仕掛けてくる。(守備の甘い)オレゲールで止められるわけもなく、いいようにやられる。チェルシーの徹底した攻撃にバルサは主導権を握られた。バルサのポゼッションは高いものの、ペースはチェルシー。そんな試合展開が続く。
そして均衡が破れたのは後半14分。オレゲールがロッベンに犯したファウルのFKから、最後はモッタのOG。ついにチェルシーが得点した、そんな状況だった。

目が覚めたバルサ

失点したことで、それまでの慎重なバルサにやっと火がついた。チェルシーが一点取ったことで攻撃の手を緩めてしまったことも、これを勢いづけてくれた。そんな中、モッタに代えラーションを投入。孤立気味だったロナウジーニョを中に入れ、中央でなにもさせてもらえなかったエトー(CBのマークがきつかったこともさることながら、マケレレがよくパスコースをふさいでいた)をサイドに出すことで、自由を得る。これで前5人は、今シーズン始まって以来の超攻撃的布陣。なりふり構わず攻めに出る。
そこにきて、ファン・ブロンクホルストに代えて攻撃力のあるシルビーニョを投入。エトーシルビーニョ・デコと一気に周りのフォローが厚くなったロナウジーニョは、今までのプレーが嘘のように甦る。なお、彼のために周りがスペース作りをしていたのも忘れてはならない。そして、チェルシーの同サイドMFがグジョンセンだったことも。これではさすがのマケレレもカバーしきれず。流れはバルサに傾く。そしてすぐにラーションがいい位置でファウルをもらい、このFKがテリーのOGを誘う。これで1−1。

両チーム共に勝ちに来た

その後どうでてくるのか見ていると、共に得点を狙いに来た。基本的にはバルサがボールを保持するも、チェルシーもここぞとあらば4枚、5枚と上がってくる。両チームの積極的な姿勢に感謝、感激。こんな中、次の得点はこんな展開だからこそ生まれえた。その後の解説のため、あえて展開を紹介させていただく。
バルサが中盤でつないでいるところをチェルシーがカット。いつものように左サイドへ配給。ここにいたドログバがうまくラインの裏を取り、持ち込んでのシュート。これをビクトル・バルデスがナイスセーブする。そしてそのままチェルシーのCKへ。もちろんキッカーはランパード。このコーナーは、跳ね返されボールはロナウジーニョのところへ。ここからロナウジーニョが高速ドリブルで一気に攻め込み、逆サイドのラーションへ展開。頑張って上がってきていたマルケスにダイレクトで落とし、マルケスもダイレクトでファーに逃げていたエトーへ合わせる。さすがのパウロ・フェレイラも後ろから飛び込まれては対処できず。見事なゴール。
と長々と説明してきたが、ポイント整理を。まずチェルシー側は、ドログバの惜しいシュートを生かすべく、CKの際、特に精神的にかなり攻撃的になっていた。さらにはキッカーはディフェンスのうまいランパード。この2要素があったからこそ、ロナウジーニョの高速ドリブルが可能となるスペースができていた。ロナウジーニョに気を取られるあまり、チェルシーはボールサイドに寄ってしまう。だからこそ、逆サイドへ開いたラーションの動きは効果大。サイドをふられたチェルシーは慌てて対応に追われる。そこに来て、ファーに逃げたエトー。もう捕まえられなくてもしょうがない。そこにピタリと合わせたマルケスのクロスも見事。ドログバのライン裏を取った動きからエトーのゴールまで、ワールドクラスのプレーが数多く凝縮されていた。バルセロニスタ云々ではなく、一サッカーファンとして、そんな光景を見られたのがうれしかった。たとえこれが全く逆、つまりはチェルシーのゴールで終わったとしても、おそらくはそう思っていたであろう。素晴らしいプレーには、敵味方関係なく拍手を送りたい。

その後も打ち合いは続く

バルサに1点入るものの、共に攻撃的な姿勢に変わりはなし。ただ、ロッベンを下げた時点でチェルシーの攻撃陣はやや迫力不足に。むしろ、チェルシーDF陣のカバーリング能力の高さに驚かされた。一人が抜かれるやすかさず他の選手がカバー。ここまではよくあることだが、抜かれた選手もそこで止まってしまうのではなくその先のプレーを読んで動き直したのには関心させられた。だから、二重三重の守備が築かれる。中でもテリーの最後まであきらめないプレーには感動を覚えた。彼が最後の砦になったのは何度かあったし、それ以外でもシュートを打たせないプレーなどがあった。25歳とまだ若いだけに、今後どこまで成長していくのか楽しみである。
結局試合はそのまま終了。見所満載のゲームであった。

まとめ

たまたまバルサが2−1で勝っただけ

あえて一言でまとめるならば上記の通り。この試合、どちらが勝ってもおかしくなかっただろう。バルサ2得点目直前のドログバのシュートが決まっていたらチェルシーが勝っていただろうし、さらに言えばこの結果でバルサが有利になったとは思えない。スタンフォード・ブリッジでの試合は、2−1でバルサという結果に終わった。これだけだといってしまってもいいぐらいである。とはいえ、これではあまりにまとめになっていないのでそれぞれのチームについてコメントを。

バルセロナ

攻撃面では右サイドの組み立てが大きかった。やはりサッカーとはみんなでするもの。いくらロナウジーニョが素晴らしいプレーヤーだとはいえ、ほとんどファン・ブロンクホルストが上がらずモッタも守備重視とあっては孤立気味になってしまい、囲い込みの早いチェルシー相手では厳しかった。それに引き換え右サイドは、デコ・メッシ・オレゲールがうまく連携して崩していた。メッシに目が行き勝ちが、彼をうまく使ったデコも忘れてはならない。もしデコが左サイドに行っていたら、逆にロナウジーニョが目立っていただろう。
守備面では、予想通りオレゲールがボロボロ。それにしても、ロッベンにここまでいいようにやられるとは思わなかった。後半にはドログバにまで狙われる有様。かといって代わりがいるわけでもなく、ライカールトは90分間使い続ける。それと、ドログバの高さを抑えられなかったのも厳しい。使われるタイプのクレスポよりも、ひとりでガツガツ来られるドログバのほうが圧倒的に脅威であった。

チェルシー

攻撃面では、ロッベンが光っていた。同サイドのランパードデル・オルノパウロ・フェレイラ)が守備に追われておりフォローが少なかったにも関わらず、個人で局面を打開していた。確かに右サイドは10人での戦いが長かったことで使えなかったのもあるが、それを補って余りあるほどの活躍であった。それともうひとつ効いていたのはセットプレー。これは明らかにチェルシーに分があった。
守備面では、やはりメッシへの対応に苦しんだ。メッシ一人ではなく、メッシとデコが絡んだときは特に苦しんだ。反面(サイドにいるときの)ロナウジーニョはうまく抑えられていた。それとゴール付近でのファウルが命取りに。特に失点につながったラーションへのなんでもないファウルはもったいなかった。うまくやられた、というところか。CKへの対応はできていただけに余計悔やまれる。
 
以上、思いのほかかなりの分量を書いてしまった。
なお明日のまとめでは、第2戦での見所を中心に整理していくつもり。
バルサしか見ていないため、どうしてもバルサ中心の話になってしまうだろうが。
なお詳しいことは今のところ、自分でも未定。
 
というわけでかなり長くなってしまいましたが、
ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。