マンチェスター・ユナイテッドvsローマ

先週に引き続き、マンUvsローマの一戦を取り上げます。
第1戦をマンU1−2ローマで終えた第2戦。お互い有利に試合を展開するためにも、先制点の欲しいゲームとなりました。

試合結果

マンチェスターU7−1ローマ
'11キャリック(マンU)、'17スミス(マンU)、'19ルーニー(マンU)、'44C・ロナウド(マンU)、'49C・ロナウド(マンU)、'60キャリック(マンU)、'69デ・ロッシ(ローマ)、'81エブラ(マンU)

試合の流れ

立ち上がりから積極的な両チーム。まるで第1戦の続きのような試合の入り方です。お互いに攻め立てるも決定機を作れず。そうこうしているうちにマンUが見事にゴールを上げます。C・ロナウドがサイドで持ち、中へ返したところでキャリックが技ありのミドル。ローマGKドニは一歩も動けませんでした。
これで試合はマンUペースに。相手のボールを奪ってからのすばやいカウンターで、17分、19分とローマに息もつかせぬほど立て続けにゴールを奪います。これで2戦の合計スコアは4−2。ローマはここから2点取らなければならない状況になりました。
その後はローマが攻め立てるのですが、攻撃のリズムを作れてません。第1戦終盤のようにトッティが押さえ込まれ、またサイドでも起点が作れないため、ボールはポゼッションするものの攻めあぐねてしまいます。そしてこのまま前半も終わるかと思った44分、今度はC・ロナウドがサイドから持ち込んでのシュートでゴール。試合の行方をほぼ決定的なものにすると共に、流れも完全に呼び込みます。
後半に入っても同様の展開に。ローマのほうがポゼッションは高いものの、後ろで回している場面が多く、敵陣深くに入っていけません。すると49分に、CKのこぼれ球をサイドに展開されたところから最後はC・ロナウドに押し込まれて決定的な5失点目。2試合合計でも6−2とされ、ほぼ絶望的となってしまいました。
それ以降も試合のペースは変わらないまま。ペッロッタを出場停止、タッディを怪我で欠いたリザーブでは交代もままならず、このままずるずると時間がすぎるばかり。反撃はおろか、キャリックに6点目を決められてしまいます。その後、デ・ロッシが1点返すもののすでに焼け石に水。逆にエブラにさらに1点を追加され、結局7−1、2試合合計でも8−3と圧倒的なスコアでマンUが勝利を挙げたのでした。

総括

試合は最初の20分間で決まってしまいました。それほどマンUの攻撃は鋭く、また結果も伴っていました。
1stレグの大半を1人少ない中で切り抜けたマンUにとって、同数で戦えたこの試合はそれだけでも大きかったのかもしれません。前回いいようにやられていたバイタルエリアはしっかりと守れていましたし、またサイドでも数的不利を作られず、相手に攻め入る隙を与えていませんでした。また奪ってからはサイドに展開し、その後、中へと折り返していく攻撃が確立できていました。特に早い展開で相手SBが戻りきれていない中での攻撃が多かったので、余計にサイド攻撃が効果的でした。
それにしてもこの点差には驚きです。中盤では、打てば入る、といったぐらいズバズバとシュートが決まっていました。試合の流れが完全にマンUだったからシュートも気楽に打て、それがいい方向に転がったのでしょうか。内容以上に点差の離れたゲームになりました。
対するローマですが、選手層の薄さを露呈した格好になってしまいました。3点差を追う後半、できれば動いて流れを変えたかったのですが、代える選手がいませんでした。やむなくそのままの状態を引っ張るも、逆に点差は開く一方。結局交代ができたのは、試合が決した後でした。やはりトッティを封じられてしまうとどうしようもない、そういった内容の試合となりました。このチームは形式的にはトッティの1トップですが実質的には0トップなため、どれだけ中盤の選手が運動量豊富に飛び出していけるかがポイントとなるのですが、トップ下の選手を出場停止と怪我で欠いてしまったのも痛かったと思います。もう1人ぐらい代わりに出る選手がいてくれればよかったんですが、これは今後の課題ですね。
さてこれで勝ち進んだマンUは、明日のバイエルンvsミランの勝者と準決勝を戦うこととなりました。怪我人を抱えながらも手堅い試合運びをしてきているマンU。この調子で行けば、ビッグイヤー獲得もそう遠くはありません。その準決勝は、2週間後から2週連続で行われることとなっています。