ポルトガルvsドイツ

XAVI2008-06-20

スコア

ポルトガル2−3ドイツ
'22シュバインシュタイガー '26クローゼ '61バラック
'40ヌーノ・ゴメス ’87ポスティガ

メンバー

<ドイツ>
FW:クローゼ(89→ヤンセン
MF:ポドルスキーバラックシュバインシュタイガー(83→フリッツ)
   ヒツルスベルガー(73→ボロウスキ)、ロルフェス
DF:ラーム、メルテザッガー、メッツェルダー、フリードリッヒ
GK:レーマン
ポルトガル
FW:ヌーノ・ゴメス(67→ナニ)
MF:シモン、デコ、クリスティアーノ・ロナウド
   モウティーニョ(31→ラウル・メイレレス)、ペティ(73→ポスティガ
DF:パウロ・フェレイラリカルド・カルバーリョ、ペペ、ボジングワ
GK:リカルド

試合の流れ

ここまで中2日のドイツに対し、ポルトガルは前の試合で主力を休ませられたため、かなり間があいての試合。その影響がどうでるかと思うも、立ち上がりはむしろドイツ。じっくり守って、そこからの攻撃では、どんどん選手が出てくる形でした。予選からの流れで、ポルトガルがしっかりつないでくるのを読んでか、まずはしっかり後ろを固めてから、という形で出ます。
しかも、ワントップのクローゼ以外の全員は、場合によっては最終ラインにまで下がるという徹底ぶりでした。そこを攻めあぐねるポルトガル。サイド選手が中に入ったり、中の選手がそのスペースに飛び出たりしますが、枚数が足りているドイツは揺さぶれません。逆にポドルスキーが中盤から二回のワンツーでサイドを突破、逆サイドから一気に詰めていたシュバインシュタイガーに中で合わせてゴール。先制点はあっという間にドイツに入りました。
そのわずか数分後、今度はFKからクローゼが合わせてのゴール。ドイツとポルトガルには身長差がありましたが、それをうまく突いた得点でした。さらにはこの決定力こそが、さすがはドイツと思わされました。
2点を取られたポルトガル、まだ前半ではあるものの、点を返しに行きます。デコを中心にパスをサイドに散らし、そこから攻撃を組み立てますが、なかなか中央を崩せません。それでも前半の終了間際、中盤でパスカットしたのがそのまま前にいたロナウドに入るとひとりでドリブル突破してシュート、こぼれ球を見事にヌーノ・ゴメスが押し込みました。前半を終えて2−1。まだまだ分からない点差です。
後半は、やや飛ばし気味で日程的にもきついドイツが落ち、ポルトガルが試合を支配。惜しいところまで行き、ゴールするのも時間の問題、というような雰囲気だったのですが、ひとつのセットプレーにやられてしまいます。左サイドで獲得したFKを蹴るのはシュバインシュタイガー。中で合わせたバラックは、相手選手をやや押していましたがぎりぎり許容範囲内でしょう。ヘディングを決め、スコアを3−1としたのでした。
これを見て、ポルトガルは次々と攻撃的な選手を投入。対するドイツも90分以内での逃げ切りを図り、順々に守備的な交代をしていきます。それでもスコアは動かず。終盤になってやっと1点返すも、それが精一杯。結局ドイツが終始リードを守りきりました。

総評

ここまでの出来からすれば、ポルトガル有利。が、ここに来てエース不在が大きく出てしまいました。デコ、ロナウドはいいのですが、そこをケアされたときの手がやや少なかったように思えました。FWがやや迫力不足であり、ボランチの攻撃参加もそこまで見られるものでなく。終盤こそSBが上がってきていましたが、基本的にサイド攻撃はサイドアタッカーのためにスペースを空けておく、といった感じだったので、逆にドイツとしては中さえ固めておけばいい、といった状態になっていました。そこそこタレントはいると思うのですが、ここぞというときに頼れるCFがいないのはやはりこういうときになると厳しいかと思いました。
これでポルトガルは敗退ですか。3試合見たのですが、ドイツのようなフィジカルの強い相手だともっとうまく立ち回らないといけないんだな、と思わされました。フェリポンも来季からはチェルシーということで、ポルトガル代表での采配は最後ですね。フィーゴルイ・コスタの世代からよく若返らせたと思います。次のチェルシーでも頑張ってもらいたいです。
 
次にドイツですが、時間の都合上、見たのはこの試合が今大会初めてでした。相手が、基本的にクロスを上げてくるポルトガルということで、スピードに弱いCBでもいけるだろうと思ったのですが、それ以上にまさか勝ってしまうとは。ポドルスキーバラック、クローゼ、シュバインシュタイガーあたりならなんとかしてしまえるので、カウンター狙いも当たりましたね。どうしてクロアチアに負けたのか分かりませんが、この手堅いサッカーならばかなりいけるのではないでしょうか。けが人が出ても、戦い方に大きな狂いが見られないのはさすがドイツといったところです。なかなか一緒にプレーできる時間の少ないナショナルチームなだけに、基礎的なところがきっちりしているチームはやはり強いよな、と感じされられました。次までは数日空きますので、しっかり休んで備えてもらいたいです。
 
試合が始まるまでは中立で見ていようと思ったのですが、シュバインシュタイガーのゴールで思いがけなく熱くなってしまいました。やはりドイツは好きなようです。ということで、次もそこそこ応援できれば、と思っております。